天才藤井聡太四段の強さの秘密
出典
今話題の藤井聡太四段について強さの秘密を3つにまとめてみました。
まず藤井四段について簡単に紹介します。
世間で最初に注目を集めたのは史上最年少プロ棋士誕生という偉業でしょう。
14歳2ヶ月での四段昇段は1954年に加藤一二三九段が14歳7ヶ月で達成した最年少記録を62年ぶりに更新しました。
そしてその記念すべきプロデビュー戦の相手はその加藤一二三九段
ドラマのようなこの偶然に将棋界はもうドキドキ、ハラハラ、ウハウハです。
現役最年長と現役最年少の62歳6ヵ月差という最多年齢差の対局に110手で藤井四段は見事勝利
この対局も大きく注目されましたが、さらに注目を集めたのはAbemaTVで放送された「炎の七番勝負」でした。
増田康宏(2016年新人王)、永瀬拓矢(2016年棋聖戦挑戦者)、斎藤慎太郎(2016年度勝率1位)、中村太地(2017年王座戦挑戦者)、深浦康市(A級在位)、佐藤康光(A級在位)、羽生善治(三冠)という強豪七棋士との対局にて6勝1負と大きく勝ち越し、非公式戦ではあるものの最終局の対羽生三冠戦にも勝ったことで大きくメディアが取り上げました。
そして2016年度は最終的に公式戦を10戦10勝と負け無しで終え、2017年度も連勝街道を突き進みます。
2017年7月2日に行われた竜王戦本線トーナメント一回戦で増田康宏四段に勝ちプロデビュー後29戦29勝0負という成績で、それまでの将棋界での歴代一位の連勝記録28連勝を更新します。
28連勝という歴代一位の記録を約30年近く持っていた神谷八段のコメントがこちらです。
「凡人がほぼ運だけで作った記録を天才が実力で抜いた」
「藤井さんがこれからの数十年でどんな世界を見せてくれるのかファンの皆様とともに寿命の限り見続けていきたいです。」
このコメントについてはネット上でも「かっこいい」との賛美の声が上がっていました。
続く竜王戦本線二回戦にて佐々木勇気六段と自身の30連勝をかけて対局しますが、この対局で公式戦初の敗北を喫します。
それでもデビューから負けなしでの29連勝はもう漫画の世界を超えています。
さてここまで説明が長くなりましたが、ここから藤井四段の強さの秘密について紹介していきます。
強さの秘密その1「キュボロ」
キュボロというのはスイスのキュボロ社が開発したおもちゃです。
見た目は積み木のような感じですが、ビー玉を上から落として下まで落ちる道を作る遊び道具です。
藤井四段は幼少期にこのキュボロというおもちゃでよく遊んでいたそうです。
「子供と大人達のための玩具」として発売されているため大人の方でも楽しめます。
このことをテレビで放送して以降、藤井効果によって全国からキュボロの注文が殺到します。
強さの秘密その2「負けず嫌い」
小さい頃は将棋で負けるたびに周囲の目を引くぐらい号泣していたそうです。
エピソードとしてはある将棋イベントで谷川浩司九段との指導対局で飛車角落ち(ハンデ戦)で藤井四段が敗勢になり、谷川九段が引き分けを提案したところ大号泣して将棋盤から離れなくなってしまったことも…。将棋で強くなるには負けず嫌いというのは必須の能力なのかもしれません。
強さの秘密その3「詰め将棋」
大人やプロ棋士も参加する詰将棋解答選手権チャンピオン戦で3回も優勝しており、これは歴代最多対の記録となっています。
しかも初優勝は小学生の時です。もちろん過去に小学生で詰将棋解答選手権で優勝した人はいません。
詰め将棋では解く方だけでなく、詰め将棋作家としても有名で9歳の時に投降した作品が優秀作品として谷川賞を受賞しています。
その詰め将棋の影響もあってか終盤での強さは目を見張るものがあり羽生三冠も「(谷川九段の)光速の寄せと重なる」と評しています。
まだ中学生というから末恐ろしい、藤井聡太四段はこれからもどんどん強くなっていくことでしょう。