【ひふみん伝説】加藤一二三九段のおもしろエピソード。本当は凄かった!?

 

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出典 http://anincline.com/kato-hifumi/

 

「ちょっと行動がアレですが、いえかなりアレですが、なんとまぁ元名人です」

 

1940年1月1日生まれの天才。
今大人気の「ひふみん」こと「加藤一二三九段」についてその強さと元気の原動力について書いた記事です。

おもしろいエピソードも満載です。

 

 

 


まずは簡単に加藤一二三九段について経歴を紹介します。
プロ棋士になったのが14歳7ヶ月、将棋界史上初の中学生棋士となりました。
デビューしてなんと4年連続で順位戦昇段を果たし、18歳でA級八段となります。その天才っぷりから世間ではこう呼ばれます。


「神武以来の天才」

 

ちなみに18歳でA級八段は藤井聡太(現二冠)でも無理な記録です。
そんな天才ひふみんの輝かしい成績は1324勝1180敗 1持将棋
対局数では歴代1位!ちなみに敗北数でも歴代1位!

  • A級在籍数は36期(大山名人に次ぐ歴代2位)
  • タイトル獲得数は8期
  • 棋戦優勝は23回


早指し棋戦での強さが目立ちますが、それもそのはず「1分将棋の神様」と言われているぐらい早指しに強いです。


「加藤先生は秒読みになってから本当に強い。間違えない」


そしてここから気になるひふみんの原動力について述べたいと思います。 

 

 

ひふみん伝説その1「棒銀戦法」


引退する最後の最後まで棒銀戦法を貫き通しておられました。
当時の羽生三冠も自身の著書の中でこう語っておられます。

 

「あそこまで同じ戦法を貫かれると不気味ですらある。普通、研究され対策されることを考えると、一つの戦法をとり続けることは、一つの生き方ではあれ現実に実行する人はほとんど居ない。しかし加藤先生に限っては、全くそれを恐れていないようだ。」

 羽生善治

 

 

ひふみん伝説その2「うな重」


大食漢としても知られているひふみん。
対局中の食事には毎回「うな重」を注文されていました。

現役時代40年間以上ずっと「うな重」を注文。

ちなみに昼はウナギ2枚の「竹」夜はウナギ3枚の「松」だったそうです。

 
ひふみん伝説【大食漢エピソード】

  • おやつに板チョコ10枚食べた。数枚まとめてバリボリ…。
  • 王位戦の昼食に、「寿司にトマトジュース、それにオレンジジュースとホットミルク、天ざる」を注文し、三時のおやつには「メロンにスイカ、ホットミルク三杯にケーキとモモ」を注文
  • 十段戦で、米長永世棋聖とのミカン食い決戦、記録係が「ミカン臭くて死にそうです。」と助けを求める。ミカン合戦に負けた米長が勝負にも負ける。米長エピソード集はこちら
  • 対局の夕食にはカキフライ定食とチキンカツ定食をダブル注文して対戦相手をビビらせる。その伝説は囲碁界にも響き渡った。
  • みかんゼリーを10秒で平らげる。
  • 負けたら引退がかかっている対局でも、チーズを持ち込んで食べまくる。
  • 魔法瓶2本を持ってきたと思ったら、中身はカルピスで、もちろん全部飲み干した。
  •  中原とのタイトル戦で加藤はケーキを3つ注文。中原は加藤、中原そして記録係の三人分を頼んだのだと思っていたが、そのまま加藤がケーキを3つ全部食べた。

     

 

ひふみん伝説その3「長考派」


常に最前の一手を考えるため、持ち時間がすぐになくなります。
さらには六手目に2時間近い長考をしたこともあり、他には最大で一手に7時間を掛けたこともあります。

残り時間が1分になってからも記録係に「あと何分?」と聞くのは有名な話です。

それで「1分だよ!!」とキレた記録係がいたとか…。 

 

ひふみん伝説【対局エピソード】

  • 対局中の賛美歌ハミング。対局中に対局室のある4階から5階にあがり、賛美歌を歌いながら神に祈りを捧げる。
  • ネクタイが長い。
  • 相手の後ろにたって盤面を覗き込む。長いネクタイが相手の後頭部に触れて相手がびっくり。
  • ストーブを対局室へ持ち込んで、対局者のほうに向けて対局開始。
  • 飛車を割った。
  • 秒読み中でも「あと何分?」
  • 他人の対局でも「あと何分?」
  • 解説では、解説せずに一人で納得。
  • エアコンの音が気になるので消そうとしたら、間違えて部屋の照明を消してしまった。
  • 当時の三浦七段と冷房のスイッチ、オン・オフ合戦
  • 感想戦で二歩をした。

 

 

ひふみん伝説その3「猫好き

 

「ハロー。君達も、将棋に興味があるのかい?」

 

これは加藤九段が雨宿りをしていた野良猫たちに放ったあいさつです。

愛猫家としても有名な加藤九段ですが、NHKで「ひふみんのニャンぶらり」という番組までやっていました。

ですが、問題になったこともあるようで…。

 

加藤九段が近所の野良猫たちにエサを与えていたところ、野良猫が大量発生したことありました。

その結果、餌付けしていた加藤は近隣住人から訴えられたことがあります。

しかし、加藤は野良猫にも関わらず自費で不妊去勢手術を受けさせていたそうです。

その結果最大で18匹もいた野良猫たちは2匹にまで減り、野良猫たちの里親探しまでしてあげていたそうです。

 

猫好きには悪い人はいない。

そう信じたいものですね。

 

ちなみにウサギ好きとして知られる羽生先生のエピソードはこちらです。

 

 

ひふみん伝説その5「熱心なキリスト教徒」


「私は棋士ですが、このたびは騎士にもなりました。ヴァチカンに事件でも起きれば白馬にまたがってはせ参じなければいけません。」

加藤一二三


加藤九段は地方の対局に出掛ける時には、必ず近くに教会があるかどうかを調べて行くぐらい熱心なキリスト教徒として知られています。


対局中に賛美歌をハミングを歌ったり、バチカンから「聖シルベストロ騎士勲章」受章したり、敬虔なカトリック教徒のため「一分将棋の神様」と呼ばれるのが嫌で、「一分将棋の達人」と呼ぶように懇願したりといったエピソードがあります。


ちなみに洗礼名は「パウロ」です。

 

 

将棋のプロ棋士としては引退したもののテレビでの活躍に今後も目が離せません!

 

 

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